同期会
同期会
春のこの時期になると、自分のような高齢者のところにも、いろいろなところから案内状が来る。広告は別にしても、同窓会名簿の作成、各種の展覧会、施設の竣工式…。中でも同期会の案内が多い。
何歳になっても同期会の案内状だけは必ず来る。クラス会をやるには人数が足らないので、年を重ねるにしたがって、自然に同期会になってくる。小学校は一度もやっていないが、中学や高校はまだ続いていて、とくに常連の仲間では旧交を温め合っているようだ。
「ようだ」というのは、自分は最近、出席したことがないからである。若い頃にはクラス会にも参加していたが、遠方であったり、体を壊したりしたので、いつしか御無沙汰状態になっている。
しかし、もらった案内状には必ず返信をしているし、通信欄にも短い挨拶を書いている。 それで、ある程度の消息はみんなにも分かるはずで、「何とかやっているな」ぐらいのことが伝われば、同期生なので、それでいいわけである。
中には宛先すら不明の人がかなりいる。そんな人を見ると、あれからどうしているのかなと思う。元気でいるのかなと案じられる。だから、最近は「人付き合いがわるいな」と思われるかもしれないが、返事だけは出しておくのである。
お世話の方には空振りで誠に申し訳ないが、案内状は受け取るだけでも元気が出る。たとえ自分は出席できなくても、同期会だけは、今後とも、いつまでも続いてほしいと願うものである。