カラスノエンドウ
秋に稲刈りが終わったあとは大麦を栽培しますが、耕作を休む田んぼではれんげ草を生やしていました。田植えの前にこれを鋤き返して埋め込み堆肥にするのです。そのため昔はあちらこちらに一面のれんげ畑が拡がっていました。小さな子どもの頃よくそこで寝転んで、空に揚げひばりの声を聞いたりしていました。れんげ草が傷むので、農家にとってはあまりよくないのでしょうが、とくに叱られるということはなかったです。野球などをしていると田んぼが固まったり畦が崩れるので怒られましたが。 そのれんげ畑の少し斜面になった畦のほうに、このカラスノエンドウがいっぱい咲いていたように覚えています。普段はあまり見ないけど、こうしてみると案外、きれいな花ですね。
藤の花
藤の花・・・・・・・・・・・・高田敏子
きものの色が
少しずつ地味になってきたように
料理も淡泊なものが好きになった
「恋」という言葉も もう派手すぎて
恋歌も恋の詩も書けなくなった
古い恋うたのこころがわかり
私の恋もまた 深く ゆたかに
静かに 美しいものになっていった
藤の古木が 千条の花房を咲かせるように
一鉢だけの姫リンゴ
今年の姫リンゴはにぎやかに花をつけました。このまま実に移行すればいいんですが、一鉢しかないので多くを望むのは難しい。それでなくても少ない実がなかなか留まらず、最終的に結実するのはいつも数えるほど。ほかに姫リンゴや、深山海棠でもあれば、もう少し実がたくさんつくのだけれど。
かといって、そんなに欲張って鈴なりに成ってなくてもいいんじゃないか? 赤い実が少しだけ垂れているのが風情があって愛らしいんだ。…なんて、やっぱり負け惜しみですかね。
同じように実が落ちて大きくならない鉢にビナンカズラがあります。これも雌雄異株とか同株とかあるらしく、なかなかご機嫌を取るのが難しいんですよね。
でも、気苦労しても、実が成る木はやっぱり楽しいですよ。